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問題

(1) \(x \)および\(b \)\(n \)次元ベクトル、\(A \)\(n\times n \)の正定対称行列、\(c \)をスカラとする。このとき

\[ f(x)=x^TAx+b^Tx+c\]

の極値および極値点を求めよ。

(2) \(n\times n\)の実行列\(A,B\)に対し、

\[ \ker A\cap\ker B\subseteq\ker(A+B)\]

が成り立つことを証明せよ。ただし\(\ker X\)は行列\(X\)で表現される線形写像の核(ゼロ空間)を表す。

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問題

(1) \(n\times n\)実行列\(A,B\)について以下を証明せよ。

  • \(A+B\)が正則ならば\(A(A+B)^{-1}B=B(A+B)^{-1}A\)
  • \(A,B\)が正則ならば\(A^{-1}+B^{-1}=A^{-1}(A+B)B^{-1}\)
  • \(A,B,A+B\)が正則ならば\((A^{-1}+B^{-1})^{-1}=A(A+B)^{-1}B\)
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問題

(1) 実数\(x\)について、無限級数\(\lim_{M\to\infty}\sum_{m=0}^M(-x)^m\)が収束するとき、以下を計算せよ。ただし\(x^0\equiv 0\)とする。

\[ (1+x)\lim_{M\to\infty}\sum_{m=0}^M(-x)^m\]

(2) \(n\times n\)実行列\(A\)について、ある自然数\(k\)があり、\(A^k=O\)(ゼロ行列)とする。この時\(I+A\)は正則であることを示せ。

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問題

(1) \(n\times m\)の行列\(M\)の階数が\(m\)であることと、\(|M^TM|\neq 0\)が等価であることを示せ。

(2) ブロック行列

\[ \begin{bmatrix}A&B\\O&C\end{bmatrix}\]

の逆行列を求めよ。ただし\(A,B,C\)はそれぞれ\(n\times n, n\times m, m\times m\)\(|A|\neq 0,|C|\neq 0\)である。

(3) 行列

\[ \begin{bmatrix}-5&1&4&1&1\\ 1&2&5&1&0\\ -2&0&5&0&1\\ 3&3&9&2&0\\ 0&0&-1&1&1\end{bmatrix}\]

の固有ベクトルの1つが\([1\ 2\ a\ b\ 5]^T\)であるという。\(a,b\)の値を求めよ。

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問題

(1) つぎのランダムな振幅\(A\)とランダムな位相\(\phi\)を持った正弦波信号\(X(t)=A\sin(\omega t+\phi)\)を考える。ここで、\(t\)は時間、\(\omega\)は角周波数であり、\(A,\phi\)は互いに独立とする。このとき

\[ X(t)=Y\sin\omega t+Z\cos\omega t\]

と表現し、新しい確率変数\(Y,Z\)を定義する。

(1-1) \(Y,Z\)\(A,\phi\)で表せ。

(1-2) \(A\)の確率密度関数が

\[ p_A(x)=x\exp\left(-\frac{x^2}2\right),\quad(x\gt 0)\]

\(\phi\)\((0,2\pi)\)上の一様分布に従うとする。このとき、\(Y,Z\)の同時確率密度関数を計算し\(X(t)\)の確率密度関数を求めよ。